カヤックフィッシングは危険!を17件の海難事故事例から真剣に受け止めた

まえおき


自分が2011年の秋に見様見真似でカヤックフィッシングを始めた理由、それは

関東近辺の釣れないオカッパリにはもうウンザリ!
魚がたくさんいて、人が少ない沖で、自由に、かつローコストに釣りを楽しみたい!

そんな思いに駆り立てられたから。

それ以来、振り返れば経験年数は10年、カヤックフィッシング釣行の回数は100数十回。

カヤックフィッシングのおかげで、今までオカッパリでは味わえなかった釣りの醍醐味を満喫できるようになってきた。

カヤックフィッシングを始めてからこれまで、カヤック初心者の頃に波打ち際で波に押されて転覆した2~3回を除くと、本格的に危険な目に遭遇したのは沖沈した1回のみ・・・この一回が強烈だけど。

その時はカヤックフィッシング後の清掃時にカヤック船体内部に入った水を抜くために開放したドレンプラグの閉め忘れという間抜けな理由によって、次のカヤックフィッシング時にカヤック船体内部へ海水が入ったことが原因。

幸い、海は穏やかだったので真冬のキンキンに冷えた海ながらもカヤックに2度の再上艇を果たし、フルドライスーツのお蔭で寒い思いもすることなく無事帰還することができた。

それ以降、幸いなことに、カヤックフィッシングでこれといって危険な目にはあっていない。

でも、4、5年間、ハリケーンカヤックスフェニックスで手漕ぎカヤックフィッシングを経験した後、足漕ぎパワーのホビーカヤックレボリューション13を手に入れた、そのあたりからは気の緩みが・・・

足漕ぎカヤックに乗るようになってからの自分のカヤックフィッシングを客観的に見ると、手漕ぎカヤック時代には絶対出航しなかったような荒れ気味の海に出て、沖合4キロあたりで海上保安庁の巡視艇に声を掛けられるような状況で呑気に釣りをしていたり、

安全装備を忘れても家に取りに戻るのが億劫(徒歩1分なのに)だからと平気で海に漕ぎ出したりと気の緩み、油断が大きくなってきていた。

カヤックフィッシングに慣れてきて、それなりに釣果を上げられるようになった結果、さらに沢山、そして大きい獲物を釣るため、更に沖に出たい、魚を持って喜ぶ子供の顔が見たい、と無謀なカヤックフィッシングをしてしまっていた。

そんな自分に危うさを感じて、数年前からは、真冬にカヤックに乗るのをやめた。

他人が自己責任で真冬に乗るのをどうこう言うつもりはない。

しかし、大きな危険を少しでも回避するための方策の一つとして、自分は今後、真冬に乗る事はない。

そして、ここで改めて、どんなロッドが必要か、どんな艤装がいいか、とかそんなことよりずっと大切なカヤックフィッシングの危険性について真剣に考えてみることにした。

有り難いことに、地元の第三管区海上保安部が平成23年~25年のシーカヤック海難事故事例を公表(リンク)している。

これを材料として、リアルな事故事例の原因から学べる留意点はどんなものがあるのか、17件のカヤックの海難事故事例に学んでいくことにする。

海難事故事例17件


(全文見たければ海保のHPをどうぞ。長いので、参考になる事例とキーワードと要点のみ記載。事例番号は当ブログ固有のもの。)

【事例1】

平成23年10月25日 事故者36歳
急潮流により転覆し、カヤックのパドル喪失。同僚の救助要請により救助された。

【事例2】

平成24年4月18日 事故者69歳
横波を受けカヤックが転覆。高齢、体力不足で再乗艇できず漂流。漁船が発見、通報し救助された。

【事例3】

平成24年7月7日 事故者71歳
波浪のためカヤックが転覆。再乗艇できず防水パック入り携帯で救助要請。救助されたが海水誤飲による肺炎疑いで入院。

【事例4】

平成25年1月12日 事故者59歳
で2度カヤックが転覆し、再上艇。3度目は体力消耗により再乗艇できず漂流。釣り人が無人カヤックを発見通報し救助された。

【事例5】

平成25年5月19日 事故者31歳・22台
遊走していたカヤック2艇がバランスを崩して転覆。再乗艇後、1名がパドルを取りに泳いで寒さで戻れなくなり漂流。遊漁船が海面漂流者を発見し救助。カヤック乗船者は海保が救助。

【事例6】

平成25年7月7日 事故者 48歳
カヌースクール指導員が児童2名を乗せて航行も、技量不足と強風で沖に流された。118番通報後、他の指導員の曳航で救助された。

【事例7】

平成25年9月9日 事故者75歳
手製の帆と竹製マストで帆走したカヤックのマストがで折れ、そのマストが邪魔でオールを漕げず沖合を漂流、釣り人の118番通報で救助された。

【事例8】

平成24年6月13日 事故者42歳
カヤックでシーアンカーを使って釣り中に沖に流され、強風により戻れず118番通報し、救助された。

【事例9】

平成24年10月8日 事故者44歳
カヤックでアンカー釣りをしていてポイント移動しようとした際、風浪で流されパドリングでも進まず。118番通報し救助された。

【事例10】

平成24年5月8日 事故者33歳
カヤックに接近するプレジャーボートに危険を感じ大声で叫ぶも効果なく、海に飛び込み避難。ボートはカヤックを乗り越え走り去った。ボートは後日特定。

【事例11】

平成25年4月13日 事故者44歳
カヤックが遊漁船に衝突された後、乗員は同遊漁船に救助された。骨折等により全治3か月。

【事例12】

平成23年7月23日 事故者54歳
強い風潮流でカヤックが沖に流された上、パドルを落としたため、海に飛び込みパドルを拾った。しかし、カヤックが流され、パドルを捨てて泳ぐがカヤックに辿り着けず漂流し、ボンデンに掴まっていた。カヤックの共同所有者の118番通報により救助された。低体温症で1日入院。

【事例13】

平成23年10月25日 事故者38歳
急潮流でカヤックが転覆し、パドル喪失。海岸に漂着後、巡視艇により発見揚収された。

【事例14】

平成24年10月14日 事故者48歳
を受けてカヤックが転覆。リーシュが切れてカヤックと離れてしまい、波が高く回収断念。泳いで磯に上陸。

【事例15】

平成25年9月24日 事故者41歳
釣果を入れた満水状態のクーラーボックスでカヤックのバランスが悪くなったところ、で浸水。沈没しそうになり岩場にしがみつき118番通報し、救助された。

【事例16】

平成25年9月3日 事故者56歳
移動に使用していたバイクのマフラーとカヤック船首部が接触し、溶けて穴が開いていた。から浸水し、転覆、漂流。釣り人が118番通報し救助された。

【事例17】

平成23年4月31日 事故者56歳
強い風波でカヤックが転覆。付近海面にあった杭に掴まるも体力消耗で留まることができないと判断し、自力で岸に泳ぎ着いた。一般人の救急通報で救急搬送。低体温症及び海水吸引による肺炎疑いで1週間入院。

考察


これらの海難事故はシーカヤックという括りで掲載されており、シットオントップカヤックかどうかなど詳細は分らない。

でも、ざっと見るだけでも、様々な季節に、様々な年齢の人がシーカヤックで事故に遭遇していることが分かる。

特にシットオントップカヤックはビギナーでも手を出しやすそうな印象だし、実際、大半の人は事故もなく楽しめているので、SNSなどには羨ましくなるような釣果情報が溢れている。

きっと、その事故の直前までは誰も自分がこんな危険な目に遭うなんて夢にも思わず、事故に遭って痛切に後悔しているのだろう。

その後、再びカヤックに乗る気になれた人がどの位いただろう・・・

最近の自分の行いを振り返ると、この海難事故リストに自分が入っていても何の不思議もないような気がする。

ちなみに巷にはシットオンだから危険だと言う人も少なからずいる。でも、自分はその意見を裏付けるデータを見たことは無いし、聞いたこともない。そもそもシットオンも危険だとは思うけれど、シットオン「だから」危険だとは思わない。ベテランのシットオンではなさそうなカヤッカーが亡くなるニュースも何度も見聞きしたことがあるし、どんなカヤックだろうと海を侮って安全対策を怠り、油断すれば同じ結論になると思う。

これらの事故から分かる主な原因と、自分として今後気を付けたいポイントは以下のとおり。

強い風・波による転覆

事故原因として圧倒的に多いのはこれ。

マリンレジャー全般の基本中の基本だけれど、経験上も感じるのは、とにかく完全な予測、予報が難しい。

複数の天気予報のチェックはもちろんだけれど、天候の急変に備えて、あまり沖合には出ないようにしたり、釣りに没頭することなく空模様に注意を払ったり、ということが重要。

天気予報で、自分がカヤックに乗る時間帯は天気が良くても、数時間後に大きく天気が崩れる予報のような場合は、早目に天気が崩れることも想定して見送るような勇気も必要だと思う。

実際、海に出ると天気予報とは違うことも多いし、予報より早く悪化してくることは珍しくない。

特に、風向きが変わる前の無風状態は、カヤックフィッシングにとって快適で、ベタ凪気持ちいなぁ、なんて思っているとみるみル様子が変わってくるので、注意が必要だと思う。

ホビーカヤックになってから、風が強くてもあまり影響なくスピードが出るために、多少の風でも平気で沖合に出てしまうことがあるけれど、以前も書いているけれど、仮にミラージュドライブが故障してしまえば、パドリングで帰ってこなければいけくなる。

やはり基本的にはパドリングでの移動が可能な条件でしか乗らない、というのを自分のルールにしなければいけない。

あと自分の場合、家から海岸が近いので海の様子を確認してから準備に取り掛かれるけれど、遠くからカートップしてカヤックフィッシングに出かける人の場合、せっかく準備して来たのだから、多少の悪条件では諦めきれない事があるかもしれない。

自分でさえ楽しみにして起きたのにと思うことがあるのだから・・・

でも、そんな時はこの海難事故事例を思い出して勇気ある撤退をして、末永いカヤックフィッシングを楽しんでもらいたいと切に願うばかり。

パドル流失

言うまでもなく、パドルやミラージュドライブを失えば即SOSせざるを得ない致命的な状況になる。

当然の如くリーシュコードを装着するけれど、離岸時には、波での転覆時に体に絡むことを防ぐために、一時的にカヤックから解放する。

その後、繋ぎ忘れたままパドリングしたことがあるので、それには注意しないといけない。

予備パドルの装備も必須となる。

足漕ぎホビーカヤックの場合には、海岸からの出船時にはパドルを使用して、ミラージュドライブ装着後、船体にバンジーコードで固定する。

自分はこのとき、一応、パドルにリーシュコードを装着して、不慮の事態に備えているので、これは継続したい。

あと、忘れていけないのは、ミラージュドライブのリーシュコード

基本的にカヤックがさかさまになったからといってミラージュドライブが脱落するような構造にはなっていないけれど、ロックが不十分だったりして、転覆した拍子に外れる可能性がゼロではない。

脱着時に落とすこともホビーカヤックあるあるらしいので、要注意だ。

ちなみに、離着岸時以外に海上でミラージュドライブを持ち上げる場面としては釣り糸がカヤックの下でミラージュドライブに絡んだときがある。

地合いが訪れて、ヒットした魚が暴れたせいで絡んだようなとき、早く釣りを再開したいからと慌ててドライブの脱着をするようなことがあると、とても危険なので要注意だと思う。

遊漁船・ボートとの衝突

カヤックの乗員が大声で叫んでもプレジャーボートに衝突された事例10はまさに恐怖。

本件ボートがまさか故意だとは思わないけれども、カヤックを疎ましく思っている漁業者や船乗りは少なくないと思うし、実際、嫌がらせかと思うように接近して引き波を立てるダイビング関係者のプレジャーボートに遭遇したことは何度かある。

高い位置に目立つ色のフラッグを掲げていて、こちらからはっきり相手のボートが目視できていると、相手も当然に認識している、と思ってしまう。

でも、自分がプレジャーボートに乗っていたときの経験からすると、海上の解放感、貸切感から、夢見心地だったりするので、大きなボートならいざ知らず、落ち葉のように漂う小さなカヤックに気が付かないことがあっても不思議ではない気もする。

少し浮かれやすい性格の人が、クルーザーに乗ってセレブ気分で盛り上がっていれば、よそ見しながら運転してることだってあるかもしれない。

飲酒してることもあるかもしれない(もちろん、飲酒運転はダメだけど)。

実際、マリーナに行くと、お金持ちそうな男性が若い女性を何人も連れてクルーザーに乗り込む映画のような風景を見るのは決して珍しい事ではない。

その後、どんな雰囲気でクルーザーが操船されるのか考えれば、危うさがリアルに感じられるんじゃないだろか?

急に進路を変えられてしまったらどうしようもないけれど、こちらに向かってきそうな感じのボートを目視したら、相手が避けることを期待するのではなく、少なくともボーンヘッドで直進してきても、ぶつかられないようにアンカリングしていたらアンカーを上げて位置を変更したり、いざとなったら事例10の事故者のように、海に飛び込んでダメージ軽減を図る心の準備とかが必要な気がする。

チョンボ

そして忘れてはいけないのは事例16のようなチョンボ。

穴の開いたカヤックで気が付かずに海に浮かぶなんて、常識的には想像もつかないかもしれない。

スグにゴボゴボ沈むだろうと。

でも、よほど大きな穴でないかぎり、穴が開いていても、舟底に1か所程度であれば内部が空気で満たされているので一気に浸水することはなく、浮いてから徐々に徐々に浸水するというパターンもあり得る。

自分が沖沈したときは、ドレンプラグの閉め忘れという間抜け過ぎる原因だったけれど、直径1cm以上の穴がぽっかり開いている状態にもかかわらず、沖合2kmくらいまでパドリングで行ったあとで浸水に気が付いた。

また、逆に、わずかな亀裂でもしっかり水圧がかかれば、少量ながらも確実に浸水することも注意が必要。

マフラーでカヤック本体を溶かしてしまったり、ドレンプラグの閉め忘れをしなくても、所詮、プラスチックのシットオントップカヤック。

些細なことでヒビが入ったり、経年劣化で割れたりすることは有りうる前提で、舟底の定期的なチェックは怠ってはいけないと思う。

通報

最後の命綱はこれ。

今回、事故の事例をみて、本人からの通報が意外と少ないのが気になった。

これほど携帯電話やスマホが普及しているのに。

そしてふと、本当に天候が急変して、海に投げ出されて、カヤックや漂流物に必死にしがみついているときに、濡れた手どころか、波にもまれながら、防水パックに入れたスマホを使って118番に通報できるんだろうか、という疑問が湧いてきた。

指紋認証、顔認証は使えなくなる。

波にもまれながら、何かにしがみつきながら、小さな画面に濡れた手でパスワードを入力しなければいけない。それは現実的ではない?

緊急通報の場合、自分のスマホは電源ボタンを5回連打すると110番、119番、118番に通報する選択画面が出るようになっているので、これを活用するのが正解。

電池残量があって、防水ケースに入れた活きたスマホがあることはとにかく最低条件。

体力

手漕ぎにしろ、足漕ぎにしろ、カヤックにおける推進力は自分の腕力、脚力などの体力。

体調不良でのカヤックフィッシングは危険な事故に直結しかねない。

そして、仮にカヤックに乗り込む時点では体調万全であったとしても、先に紹介した事例にあるように、一度海中に転落して、再乗艇すると、かなりの体力を消耗する。

一度経験した限りだけれど、パニック状態でおそらくマックスのパワーを出力していても、再乗艇はなかなか大変なもの。

ましてやそれを繰り返しする必要があるとなると体力が尽きるのは時間の問題。

仮に再乗艇を果たしても、今度はその転落を発現させた海況の中、パドリングなり足漕ぎなりで陸地まで戻らなければならない。

そういう場面を想像すればするほど、基礎的な持久力、瞬間的な腕力、脚力の重要性を感じる。

自分の場合、15年ほど前から継続的にフィットネスジムに通って一応トレーニングは継続しているので、体力にはそれなりの自信を持っているものの、加齢とともに衰えていく部分は否定できない。

これからも油断することなく続けていきたい。

ちなみに、カヤックに初めて乗る人が、しっかりトレーニングしてからでないと危険、などと大袈裟なこいとを言うつもりはない。

体力がないうちは何かあってもすぐに助けを呼べるような近場で慣らしつつ、より遠くへ行きたいと思えば、経験値、体力など、総合的に力を上げて徐々にトライしていけばいいと思う。

自分の安全対策(現状)


そして、自分がカヤックフィッシングの時に行っている安全対策を確認。

天候&海況チェック

出船前日から複数の天気予報(Yahoo!、ウェザーニュース、WindFinder)で時間ごとの風速、風向、波高などをチェック。

カヤックフィッシングしている最中も、時々再チェック。

そして、何より大切なこと→「少しでも不安を感じたら浮くのをやめる」

スマホの防水対策

非常時の貴重なSOS手段となるスマホは確実に防水ケースに格納して携帯。
最近は防水スマホが当たり前だけれど、海水は別。
しっかり防水対策をする必要がある。

さらに、肝心のとき、パニックで海上保安庁の連絡先が分からなくならないよう、常に見る魚群探知機に「SOS 118」のステッカーを貼っている(画像のSOSは向きが逆だけど・・・)。

ライフジャケット(PFD)装着

ライフジャケット(PFD)を装着しないのは問題外。
足漕ぎカヤックの場合はある程度大きなポケット付きのものでも問題無いが、いざというときの再乗艇を考えると、ポケットに入れる物のボリュームや、ぶら下げるグッズはほどほどにしておくことも重要。

ウェア選択

自分の場合、盛夏を除いて、セミドライ仕様で低体温症対策をしている。
暑くて途中で脱ぐこともあるけれど、海上は風が吹くと予想以上に寒いことが多い。
沈して落水すれば、あっというまに体温を奪われて低体温症になる危険があるので、時間を稼ぐために極力「厚着」スタートにしている。
予備パドル
手漕ぎカヤック時代には、予備パドルを1本。
足漕ぎのホビーカヤックではミラージュドライブのトラブルや離着岸に備えてパドルを1本携行している。
安いものも色々あるけれど、非常時に使うものだからこそ、信頼できるものを携行すべきだと自分は思う。
自分の場合は、手漕ぎカヤック時代から愛用しているワーナーパドルのものを携行している。
本当は2分割パドルがいいと思うけれど、収納スペースを考えて4分割パドルにするならマーシャスパドルが一押し。

非常食を携行

トラブル(漂流など)発生時に備えて予備の水(500mm×2程度)と食料を携行している。
水はクーラーボックスに氷としてペットボトルを入れているので、それもいざとなれば活用。

食べ物はカロリーメイトゼリーが定番。

それがない場合は、魚肉ソーセージか小袋に入ったナッツ類を携行している。

係留ロープ持参

漂流しそうな時に構造物などにカヤック(または自分の体)を係留するために必ずカヤックに積んでいる。
仮に海上で他のカヤックなどをレスキューする場合にも使えるので、一つは携行しておきたいところだ。

ダイバーナイフを装備

沈没時に体に絡みついたリーシュコードなどを切断するために、PFDにダイバーが愛用するというガーバーのリバーショーティーを装着している。
リバーショーティーは先端がとがっていないので、余計な怪我をする心配のない信頼のアイテム。

排水用ビルジポンプを装備

船体内に浸水したときの排水用。
専用のビルジポンプもあるけれど、自分は灯油用シュコシュコポンプを愛用。
クーラーボックスへの給水にも使えて便利。

フラッグを装備

漁船などからの視認性を上げるために必ず装備する必要がある。
大型船からはほとんど見えないという意見もある。
確かにタンカーみたいな大型船ならそうかもしれないけれど、実際のところ、海上には漁師が仕掛けた網やカゴの目印のフラッグやペットボトルがあり、それらは海面に浮いているだけでも、荒れていなけれぱ遠くからでもかなり見えるし、実際ボートはそれを避けながら航行している。
カヤックの上のある程度の高さにフラッグを掲げていればかなりの視認性があるのは間違いない。
意味がないとか、全然見えない見えないなんていう極論を真に受けて装着しないなんてことはないようにしたいものだ。

GPS機能付き魚群探知機を装備

急な濃霧で位置が分からなくなった場合や、事故に遭って救助要請する場合、魚群探知機で位置情報がわかるのは頼もしい。
スマホにもGPS内蔵しているものは多いけれど、緊急通報時にスマホ画面に表示される緯度、経度を見ながら話す事も難しいので少しでも大きな画面の魚群探知機に表示される位置情報を見ながら電話するのは現実的なのではないかと想像する。
手も、ケースも濡れてしまう状況で、スマホの機能をどこまで使えるのか、リアルに想像しておくことばとても重要。

しっかり冬眠する

冒頭書いたとおり、自分は厳冬期のカヤックフィッシングをしないことにした。
自分の地元神奈川湘南エリアで、自分が思う厳冬期は12月後半から3月くらい。
出典:© WeatherSpark.com
岸から近くでも釣果が得られる環境ならば、近場限定で気候を慎重に選んで浮くことはできると思うけれど、地元の場合は、この時期、近場では魚が減るし、30分ほど沖に出ないと、まともな釣果は期待できなくなる。
フルドライスーツと防寒対策で万全を期したつもりでも、海中に放り出されて再乗艇できなければ、恐らく長くはもたない。
手がかじかめば救助要請もままならないと思う。
そんなわけで、ここ3年ほど、冬は大人しく冬眠することにした。

今のところの対策はこんなところだろうか。

ただ、これらをとっても、最近のたるんだカヤックフィッシングでの実態は、

以前は風速3m程度までしか出ていなかったのに、4~5mでも足漕ぎパワーで段違いの機動力のあるホビーカヤックなら平気だからと考えて出船しまっていたし、

スマホケースが少し壊れてるのに、そのまま使っていて、本当に沈したら浸水して故障してたかもしれないし、

それ以外のものは一部忘れても平気でカヤックフィッシングに出ていたりして、完全に実践していたとは言えない状況になっていた。

正真正銘、気の緩み以外の何物でもない。

これらは、基本的な安全対策として、今後、完全に実施するよう改心する。

まとめ


この楽しいカヤックフィッシングをやめるなんてことは元気なうちは絶対にない。

カヤックフィッシングは自然相手の遊びだから絶対的安全なんてないのも事実。

つまり、今更ながら誰がなんと言おうと、カヤックフィッシングは危険。

(敢えて言えば、山登りだって、スキーだって、特に自然相手のレジャーならなんでも同じだけど)

開き直っているわけではない。

遊んで、何かあれば自分、家族はもちろん、海上保安庁、救助に当たってくれる漁業関係者などに多大な迷惑、心配をかけることになってしまう。

だからこそ、この事例を見て感じた恐怖感を活かして、最大限の安全対策をしようと思う。

これからカヤックフィッシングを始めようとする人や、まだ危険な目にあったことがなく、リアルに危険を感じられていない人に少しでも参考にしてもらえることを願うばかりだ。

※この記事は今後もカヤックフィッシングを楽しむつもりの自分への戒めとして備忘的にまとめたものです。
まだまだ不十分な点があると思います。完璧のない自然相手の安全対策だからこそ、カヤックフィッシングを楽しむ人それぞれがしっかり考えて、自分の信じる安全対策を講じて、自己責任で楽しむことが何より大切だと思います。

追記:シャークアタック


2017年11月の三連休最終日、痛ましい、そしてリアルに怖いニュースがあった。

静岡県焼津市飯淵の大井川港から約6キロの海上で、1人乗りのカヌー(魚群探知機を搭載)が転覆し、カヌーのロープに人が引っかかって男性が死亡していた。手足にサメなどの大型の魚にかまれたような損傷があったという。死後2日、死因は不詳という。

亡くなった方の御冥福をお祈りします。

そして、まだ、この事故の死因は特定されていないものの、やはり近年、サメに関する情報が増えていることも合わせると、やはりカヤックフィッシングの危険の1つとして挙げないわけには行かないと思うので、追記することにした。

サメの襲撃【シャークアタック】を受けるリスク

船釣りをする人や、プレジャーボートに乗る人は、相模湾にもハンマーヘッド始め、多くのサメがいて、鳥山にサメが参加していたり、釣れた魚に食いついたりすることが普通にあることを知っているのではないかと思う。

自分もそうで、ここ数年、相模湾沿岸でサメを見かけて海水浴場閉鎖、なんてニュースを見ても、サメなんか前から居るし、マリンレジャーする人が増えたから目撃情報が増えただけ。

今に始まった事じゃない、と思っていた。
でも、今回の事件を聞いて、そんな風に受け止めていてはいけないのではないか、

やはりここ数年、海が南国化しているような気がするし、シャークアタックを受けるリスクは高まっていると認識しないといけないのではないかと考えを改めることにした。

まず、全くリスクを犯したくなければ止めるのが一番。

でも、自分のカヤックフィッシングを楽しむ相模湾奥が、今すぐやめなければいけないほど危険だとは、自分は思っていないので、当面は続けるつもり。

なので、シャークアタックへの対策として、どんな事が出来るのか、取り敢えず思いつく事を書き出してみる。

① なるべく大きいカヤックに乗る。

サメがクジラを襲う映像を見たこともあるので、多少大きいからって気にもしないかもしれないけれど、少しでも大きい方が襲われる可能性は少ないだろうし、浮力が大きい方が安全なのは間違いない。

シットオンカヤックだと、9feetくらいから、16feetくらいまである。

カートップする場合や、保管場所の関係もあるとは思うけれど、今から買うなら、なるべく大きいものがおすすめ。

② 魚の血を流さない

江ノ島にある島きち丸という釣り船に乗った時、サメが寄るから釣れた魚の血抜きをするなとしつこく言われた事がある。

テレビなんかでも、サメを寄せるために豚の血を撒いたりするし・・・

なんて言うまでもなく、やはり血はシャークアタックのリスクを間違いなく増幅させる。

せっかく釣り上げた魚を少しでも美味しく持ち帰りたいのが釣り人の嵯峨だけれど、クーラーの中で締めるとか、神経締めをマスターするとか、とにかくむやみに血を流すような締め方は回避した方が良さそう

③ 足をカヤックから出さない。

サーファーがシャークアタックを受けやすい理由としてよく言われるアザラシや海ガメに見える説。

ボードから出た手足を海中から見るとアザラシや海ガメに見えるからというもの。

サメに聞いた訳じゃないだろうから、それが本当かどうかは・・・だけれど、海中に手や足を入れてバチャバチャすれば、間違いなく存在をアピールすることになるし、喰いつきやすい。

カヤックに乗っても足をバチャバチャすることは無くても、喰いつきやすいのは間違いないから、よほどのことがない限り止めるのが無難。

お小水時など、足を出すのが癖になってる人も多いと思うので、注意したいところだ。

④ アウトリガーを付ける。

実は、自分的には上の3項目は今までもある程度意識していたというか、そうしないとなぁ、と思っていたのだけれど、これは、今回のニュースを見て、新たに思ったこと。

アウトリガーを付けるといいと思う理由は2つ。

まずはカヤックが大きくなること。細長い船体に加えて横幅も加わるのは効果がありそう。

そしてもう一点は、当然ながら安定感と、沈のしにくさ。

シャークアタックを受けた時に、簡単にひっくり返らない効果も少しは期待できるかもしれないけれど、本命は、お小水時など、足を海中に入れたくなるカヤックが不安定になる動作をしやすくすること。

⑤ 目撃情報が出たら浮かない

サメがいる時期は、餌の魚も多い時期=釣り時、という可能性も高いけれど、カヤックの主戦場である沿岸部での目撃情報があるときは、カヤックフィッシング自体、我慢するべき。

今、思いつくのはこの位しかないけれど、今後もシャークアタック対策については考えていこうと思う。

「カヤックフィッシングは危険!を17件の海難事故事例から真剣に受け止めた」への15件のフィードバック

  1. そうですね。心して再考しました。初心忘れべからず。楽しく安全第一 レジャーの基本ですね。
    カヤック車乗移動になってからわかりましたが、先日のこと手間かけて積み込みして、海に着いて、こんなにまでして来たんだからタダで帰る訳にはいかない?と無理して出て横波の攻撃に必至に耐えながら帰還。

  2. アウトバックKENZOさん
    こんにちは。私の無謀な行動に比べればKENZOさんは安全に遊ばれてると思います。それでも、何があるかは分かりませんから、お互い気をつけて遊びたいですね。
    連絡取り合う同業者が海上にいたらなおいいと思いますから、そちらでも見つかると良いですね。

  3. はじめまして。
    時々ブログ拝見させて頂いています。
    カヤックフィッシング始めたいと思っていて、いろいろなブログ拝見しています。
    とても勉強になりました。
    まだ何も道具を揃えていないのですが、春にスタートできるように少しずつ道具を揃えていきたいと思っています。もしよろしければご指導いただければ幸甚です。
    どうぞ宜しくお願いします。

  4. 熊五郎さん
    初めまして。カヤックフィッシング、思い切って海に出れば別世界。デビューできるといいですね!
    私なんかでお役に立てることがあればと思います。
    今後ともよろしくお願いします。

  5. 初めまして……これからカヤックフィッシングを始めようとする
    もうすぐ50の♂で御座います。カヤック自体これから購入予定なのですが、そこで考えられるリスクを色々と思いながらアウトリガーの必要性などを見ている間に御ブログに辿り着いた次第で御座います。リスクマネジメント……大切ですね。磯釣りはかれこれ25年以上やっているため何度となく命の危険を感じた事もありましたが、幸い陸の上でもあったので大事に至らずにおります……しかしながらカヤックともなると海の上であり勝手が違う事は簡単に想像はつきます……故に慎重な装備選び、そして慎重な行動が要求されるのでしょうね……非常に勉強になりました。周りにいないので先輩の話が聞けるのは有難いです。またコメントさせて頂きます。

  6. Y.TAKAさん
    コメントありがとうございます。この記事では危険ばかりを強調していますが、そのリターンとして、陸釣りとは別次元の楽しさ、釣果がある、ということも重要なポイントかなと思います。
    リスクを把握した上で、一日も早く、この素晴らしいカヤックフィッシングの世界を体験していただけると良いなぁ、と思います。
    今後ともよろしくお願いします。

  7. シットオンタイプが近年釣り偽装を多数つけて、ボルト穴を多数開けて、フィッシングカヤックとして、再認識されたことに驚きを隠せません。いや恐怖だ。もともと、マリブオーシャンカヤックをはじめとするシットオンタイプのカヤックは、偽装なんてほとんどないサーフプレイ専用のカヤックで旋回性能と再乗艇のしやすさを追求したものです。つまり、沈することが前提の構造なのです。その構造に、波切性能や対風浪性能、長距離ツーリング性能はありません。天候悪化で逃げることは不可能な構造です。もし、可能なら、クローズドデッキの本来のシーカヤックに乗艇してみることをお勧めします。いかにシットオンが無理をして長距離を不安定に漕いでいるかが判明します。もし釣りをするのなら、クローズドのダブル艇をお勧めしたいと思います。全長6メートル、幅80センチ。かなりの安定と沖合走行性能があります。実際に琉球列島アイランドホップエクスペディションに使われるほどの外洋性能ですが、海の場合はこれでも小舟です。しかし、沖合の釣りにはスペックは妥協できないと思うんです。ただし、値段は300.000円。むしろ船外機付きの釣り船買ったほうが早いです。3.5mのシットオンで沖合2キロの釣り・・・選ぶ理由は35000円この一点ではないでしょうか?命を託すにはあまりにも気軽すぎるような気がします。

  8. ヒゲ艦長さん
    コメントありがとうございます。
    貴重なご意見、感謝します。
    ※このコメントを見た初心者のための補足情報(危険性を否定する意図はありません。事実関係の補足です。)
    現在、フィッシングカヤックとして広く使われるシットオントップカヤックは、有名メーカーの場合 手漕ぎカヤックで11-20万円程度。足漕ぎカヤックで25-35万円程。船長10-14feet、幅70cm-90cmです。詳細はサウスウインド という専門ショップのHPなどでご確認下さい。

  9. 問題は予備知識がなく手に入れやすくなった環境が定着しつつある現象だと思います。プロショップの存在がカスミ始めていることかな・・・。コストコカヤック・・・39800円など単独購入し入門される方も多いようですが・・・。この方も海に出る気満々で、陸上移動の心配しかしていない様子です。この後いろいろ学ばれるのでしょうが高い授業料にならないことを祈るのみです。ご安全に。
    参考 ※youtubeのリンクが貼ってありましたが、ブログの管理方針により削除させていただきました。

  10. 元サーファーであり 現在は知人漁師の船やカヤックで沖に出る者です
    主にシャークアタックの件ですが、血の匂いと艇底が白/黒1色の場合俄然やる気を見せてきます
    なのでサーフボードを齧られたり真っ黒のウェットを狙うようです
    また 船から見たカヤックの視認性ですがフラッグは停船している時ですらギリギリ見えるかどうかです
    意思表示程度だと思ってください
    それよりもカヤックの色や上着/PFDの色が赤/黄/オレンジだと300~500m先でも視認出来ます
    漁師側の目線では、出る前や側に来た時にコミュニケーションが有ると気にしてあげられると言ってました
    また漁師も出ない海は 魚が居ない/海況が悪い/後に荒れるなど 何らかの理由があるはずなので地元民を見つけ話してからでも遅くは無いはずです

  11. 元サーファーさん
    コメントありがとうございます。
    色々な安全性UPのためのヒント、ありがとうございます!
    一つでも多くのものを実践、実装して少しでも安全性を高めて遊びたいですね。

  12. 今年からシーカヤックフィッシングを、始めようと思ってます。知らないことばかりで、日々、情報をたたき込んでいます。全て読ませていただきましたが、とても勉強になりました。
    ノーマルのシーカヤックをいただき、フィッシング仕様に変えていかなければならないのと、そのままが1番との書き込みに、悩みます。
    ただ、息子と二人で近場で釣りを出来ればと考えます。これからも、情報がありましたら、よろしくお願いします。

  13. da-sawaさん
    初めまして。コメントありがとうございます。
    お子さんとのカヤックフィッシング、安全に楽しめるといいですね。
    穴あけ加工は避ける人も多いですが、私は船底や喫水面より下に開けるのはダメでも、それ以外の部位なら開けた穴をボルト・ナット&コーキングなどで慎重に塞ぐ処理さえすれば特に問題ないと思っています。コーキングなどに馴染みがなければ専門店に頼むのもあるとは思いますが、多少DIY するような人ならそれほど難しいものではありません。
    むしろ、使い勝手の悪い擬装で釣りをして、無理な態勢をとったり、釣具が落ちて、慌てて拾おうとしたりしてバランスを崩して沈するほうが危険性が高いと思います。
    余計なお世話を書きましたが、楽しい釣りがスタートできるといいですね。

  14. 参考になりました 
    66歳になり体力もない方なので 
    天気も緻密にチェック 
    急な天候はカシオプロトレークで助かり 
    風向き潮流も行きと帰りで考慮して 
    更に遠洋にはいかないようにしております 
    再乗艇には筋力が無いので 
    短い縄梯子(パラグライダー用フットバー)装着
    これはいいですよ 何回でも 海に飛び込めます。
    飛び込んで遊ぶ際は片方にアウトリガーを付け 
    安定させてます。
    6~9月の暖かい時しかやりません 
    なかなか魚が釣れないので 
    今年こそ勉強して 大物釣りたいですね。 

  15. gokurakutonnboさん
    コメントありがとうございます。
    パラグライダー用のフットバー、良さそうですね!取りつけ検討します。
    後悔のないようしっかり対策すれば、あとは釣るのみ。
    大物目指して楽しみましょう。

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