3件のカヤックの事故報道あり!カヤックフィッシングの危険性について思うこと

カヤックフィッシングの事故事例や危険性についてはこれまで何度か自戒の意味を込めて考え、書いてきた。

そして、自分が今までのカヤックフィッシングの経験で感じてきたことは以下の記事にまとめてきたし、自分なりに考えられる限りの安全対策をしてきた。

沈した際の低体温症(ハイポサーミア)リスクが最も恐ろしいので、数年前からは冬季はしっかり冬眠することにして、今年も11月中旬でシーズンオフを迎えていた。

Q:低体温症とは何ですか?

A:低体温症とは、「体温が 35℃以下に低下した状態」を言います。死亡率は 20%~ 90%と、とても危険な疾患です!
(出典:船員のための低体温症対策ガイドブック

そんな中、この年末年始、立て続けにニュースで見た近場でのカヤックの事故情報は辛いものだった。

  • 2021年12月9日 神奈川・三崎の海でカヤックが転覆、1人重体(カナロコ)
  • 2022年1月3日 シーカヤックをしていた男性が行方不明 静岡・南伊豆町の沖合 カヤックは発見される 下田海上保安部(daiichi tv)
  • 2022年1月4日 小田原からシーカヤックで出航 30代男性が行方不明(カナロコ)

※記事は後日削除されてしまうことがあるため、キャプチャー画像を掲載させていただいております。

三浦の事故の方(重体)以外は、行方不明ということで、無事を願うばかり。

カヤックフィッシングはもちろん、登山、スキー、何をしていても危険は伴うし、どの程度リスクを恐れるか、リスクヘッジするかは自己責任にゆだねられている以上、偉そうに他人様にどうこう言うつもりはない。

でも、少なくとも、これからカヤックフィッシングを始めようという方や、あまり危険性を考えたことのない人には、低体温症(ハイポサーミア)に関する事実は知っておいてもらえたらと願ってしまう。

今更、ここで書かなくても、いろいろなところで注意喚起されてはいるけれど・・・一般論として、地元鎌倉と気象条件が似たような関東近辺であれば、この海水温的な極寒期(1月~3月)に万が一、カヤックで漕ぎ出て、海に放り出されてしまうと、低体温症(ハイポサーミア)のリスクはかなり高いと言わざるを得ない。

低体温症(ハイポサーミア)リスクは冬に限らず、夏でもあるので、冬に乗らないから安全というつもりは毛頭ないけれど、少なくとも、落水して、生命に危険が迫るまでの時間には大きな差がある。

地元鎌倉の海の現時点(2022年1月4日)の海水温は通年で一番低い時期で14度台。

出典:© WeatherSpark.com

下の表で見れば1~2時間で少なくとも意識不明になってしまうし、それに近い時間で生命の危機に瀕することもあるようだ。

(もちろん、立派なフルドライスーツを着用すれば、このデータ通りではないこともあるとは思うし、自分も実際、以前はフルドライスーツを着用してこの時期も遊んでいた。)

どの程度の海水温までカヤックフィッシングを楽しむのか、それはまさに個人の判断だが、自分の場合、春はゴールデンウィーク前後の17度位から、夏のピーク時を跨いで11月中下旬の概ね20度位までの水温の時期に限定してカヤックフィッシングを楽しんでいることになる。

出典:船員のための低体温症対策ガイドブック

今の時代、ネットで検索すれば、自分の遊ぶ海域の水温くらいはすぐに調べられるので、あまり気にしたことがない場合は、是非一度確認してみることをおすすめしたい。

ちなみに、自分がカヤックフィッシングに出かける基準は、天気予報の数値で

  • 波:1m以下(ウネリが強ければ、0.5mでも浮かない)
  • 風速:3m以下(常時3mでは浮かない)。

そして、数値をクリアしていても、なにより大事にして最後の判断基準としているのは、朝、海を見て、気持ちよく、不安なく遊べそうな海かどうか。

おかげで、年間の釣行回数はかなり少なくなってしまっているが、それはそれ、できた時間で他のことを楽しむと割り切ることにしている。

これで絶対安全などというつもりはないけれど、自分なりに設けた基準、せっかく準備したんだから、たまの休みにせっかく起きたから、などという余計な情に流されて危険な海に漕ぎだすようなことだけはしないようにしたい。

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